国語

指示内容書き抜き問題 解き方と教え方【国語 記述問題の教え方-初心者編➃】小学生/中学生

手を挙げる女の子 家庭学習

こんにちは。

現役の塾教室長兼講師のトトです。

講師歴は10年になります。

 

「国語 記述問題の教え方-初心者編」の第4回目となります。

前回お話しした「書き抜き問題の基本」からの続編になります。

前回の内容をまだお読みで無い方は必ずこちらからご覧ください。

 

さて、書き抜き問題でといっても様々な問題があり、「その問題種別に合わせた考え方・探し方で正解率を上げる」というお話しをしました。

今回から問題パターン別に、考え方・探し方のコツをお話ししていきます。

順に記事にして行きます。

作成予定の内容一覧です。

書き抜き問題 問題パターン別 記述問題教え方一覧

  • 指示内容書き抜き問題
  • 言い換え書き抜き問題
  • 意見書き抜き問題
  • 心情書き抜き問題

 

書き抜き問題でもさらに問題パターン別に注意点を挙げていきます。

その中で今回は

「1.指示内容書き抜き問題」

です。

目次です

step
指示語書き抜き問題とは

step
文末表現に合う内容を探す

step
指示語の探し方

step
字数の確認<初めと終わりの~にも注意>

step
<重要>「一語」に注意

では一つ一つ見ていきましょう!

 

1.指示内容書き抜き問題とは

指示語書き抜き問題とは、

傍線①「そのとき」とは、どのようなときのことか、十六字で書き抜きなさい。

のような問題です。

書き抜き問題としてはオーソドックスな問題パターンですね。

指示語が入っている事もポイントです。

では解き方、教え方のポイントに移りましょう!

 

2.文末表現にある内容を探す

先の例題の解答例としては、

「友達が私の事を気遣ってくれたとき

「お母さんが私の書く仕事に気づいた瞬間など、

文末表現の「とき」に合せるだけではなく「とき」に関する語句で締められている箇所も探します。

比較的簡単な問題では、「~のとき」が本文中にあるのですが、

少し難しくなると本文中には「~の瞬間」「~の間」など

「ときを示す別の熟語で表現されている」事があるので、

そういう問題の時は、まずは「とき」を表す言葉について整理してあげて下さい。

ココがポイント

文末表現はその内容を表す別の熟語でも探す

 

3.指示語に合う内容を探す

さらに「その」という指示語から内容一致をしていきます。

基本的に指示語は「代名詞」でもあるので、何かの「代わり」なのですよね。

なので一般的に、「指示語はその文の前を見ましょう」という指導がなされます。

ここで重要なのが、国語の問題に慣れていないお子様の場合、

その言葉通り、ただ「前を見る」しかしていない事があります。

眺めるといった方がイメージしやすいでしょうか。

ここで、文末表現通りに探していれば、かなり答えであろう部分は絞れてくるかと思います。

指示語しかない場合

「傍線部①それにあてはまる語を〇〇字で書き抜きなさい」

というように「指示語しかない」場合は、

基本的に「体言止め(名詞で終わる)」を参考にするよう教えてあげて下さい。

答えの例としては、

「私が買い忘れたもの

「止まってしまった時計

「友達を嫌いだと言ってしまったこと

「おばあちゃんに買ってもらった鉛筆

「嬉しいと感じた気持ち

などです。

ココがポイント

指示語を探す時、眺めているだけになっていないか確認する

お母さんと家庭学習 女の子

4.字数の確認<初めと終わりの~にも注意>

文末表現と指示語の探し方である程度「これだ」という語句が見つかるかと思います。

そうしたら最後に「字数」を確認してください。

字数を数えるときは、最後から数えましょう。

(もちろん書き抜きなので、句読点があるときはそれも一字と捉えて下さいね。)

 

上からだと、字数を超えている場合でも、

「字数が合っていてほしい」

「字数は間違いないはずだ」

という期待から数え間違えてしまう事もあります。

 

なので、選んだ部分の最後から逆に数えていってください。

これ、結構有効です。

ココがポイント

字数は逆順に数える

 

「初めと終わりのの〇〇字を書き抜きなさい。」に注意

そしても字数確認で重要な事がもう一つ。

書き抜き問題には、書き抜きパターンとして、

「初めと終わりのの〇〇字を書き抜きなさい。」

という問題があります。

解答欄には「▢▢▢▢▢~▢▢▢▢▢」のようになっているものですね。

これも基本的にはこれまで説明した内容で確認し、最初と最後の文字を書くだけなのです。

「一文」に注意!

しかし、この問題パターンでは、

「○字で選んで…」

ではなく

「一文を選んで…」

と出題されている場合も多々あります。

 

「一文?字数合わせは不要なの?!」

 

はい、不要です。

しかし、生徒の中にはこの「一文」が何を指すのかよく分っておらず、書き抜く箇所がずれている事がありました。

一文とは、句点で終わっている、一つの文の事です。

わかりやすく言うと、前文の「。」~「。」までです。

例えば

今日はここに泊まろうと思う。しかし明朝には出発する予定だ。

という文章があるとき、

今日はここに泊まろう。

しかし明朝には出発する予定だ。

はそれぞれ一文です。

前文の「。」~「。」までという事を知らないと、

本来「しかし明朝には出発する予定だ。」が書き抜く内容だとした場合、

「しかし」を省いて、「明朝には出発する予定だ。」を書き抜くという無駄な心遣いを発動させる生徒もいました。

これでは✕になります。

国語が苦手な生徒は、意外と「一文」を正しく書き抜いている事が少ないな、という印象があります。

ココがポイント

一文は「。~。」まで

 

そして、

初めと終わりの○字を抜き取るのですが、

ここでも注意点があります。

初めの○字での注意点

例えば「…一文を選んで、はじめの五字を書き抜きなさい」の場合で、

本文が「そのとき、私は…」という内容の箇所が該当部分だとするとき、

正解は「そのとき、」です。

「、」(読点)も一字として扱います。

でも、最後の部分を「、」で置いたままにすると何か気持ち悪く感じる生徒がいました。

何故かと言うと、作文ではその行の終わりに「、」が来るときは「文字のマスに一緒に書く」というルールがありますからでした。

そのイメージがあるので、その生徒は「、」で締める事を気持ち悪く感じたのです。

その生徒は「そのとき私」と書いていました。

これは✕です。

こういったときは、

そのまま書き抜く必要がある理由をしっかり教え、

作文とは異なるという事も明確に教える必要があります。

ココがポイント

初めの○字では読点が最後に来ても大丈夫

 

終わりの○字での注意点

終わりの○字はそこまで間違えている生徒は見た事がないのですが、あえて一つ上げるなら、

一文を書き抜く問題のとき、最後に「。」も入れるという事ですね。

 

5.<重要>「一語」に注意

最後に、問題の条件の中に「一語で答えよ」というものがあります。

解き方や考え方はこれまで説明した通りなのですが、

この「一語」、「一字」と混同している生徒がいました。

 

「一語」は言い換えると「一熟語」です。

例えば「笑顔」や「クリスマス」なども一語です。

複数の文字で構成された一つの意味を持つものです。

 

「一字」はそのまま「一つの文字」です。

例えば「顏」や「月」などですね。

読んで字のごとく「ひと文字」です。

 

一語を一字として勘違いしている場合、永遠に答えに辿りつかない場合があります。

お子様が勘違いしていないかすぐに確認する事を勧めます。

ココがポイント

一語は一字ではない

 

まとめ

家庭学習,できる,わかった

さていかがでしたでしょうか。

かなり細かく書かせていただきました。

 

国語が本当に苦手なお子様は、

・文末表現に合せる

・指示語内容を探す

という二つを確認させるという事に徹底して下さい。

 

教え方の手順をまとめます

指示内容書き抜き 教え方手順

  • 文末表現に合せる
  • 指示後内容を確認する
  • 字数を確認する

この3つをしっかりおこなったかどうかを確認してあげて下さい。

間違っている場合はこの3つに従って一緒に考えてあげて下さい。

 

 

ポイントまとめです。

教えるときのポイントまとめ

  • 文末表現はその内容を表す別の熟語でも探す
  • 指示語を探す時、眺めているだけになっていないか確認する
  • 字数は逆順に数える
  • 一文は「。~。」まで
  • 初めの○字では読点が最後に来ても大丈夫
  • 一語は一字ではない

一緒に楽しく学んでくださいね!

積み重ねが大切です。

できる事から一つずつ!

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