こんにちは。
現役の塾教室長兼講師のトトです。
講師歴は10年になります。
「国語 記述問題の教え方-初心者編」の第3回目となります。
今回は「書き抜き・抜き出し問題の基本」です。
テクニックも多数ありますが、これを最初に徹底させておかないと、いくらテクニックで鍛えても点数を取りこぼす事があります。
基本的で当たり前な事ですが、意外と徹底できていない子が多いので記事にしました。
最後までお付き合いよろしくお願いします。
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文末表現のトレーニングしてますか【国語 記述問題の教え方-初心者編②】
では目次です。
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1書き抜き・抜き出し問題とは
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2指定字数にばかりとらわれてはダメ
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3書いた後に本文内容と答案用紙を確認する
では一つ一つ見ていきましょう
1.書き抜き・抜き出し問題とは
「書き抜き問題」(または「抜き出し問題」とも言います。)とは、以下のような問題です。
例
「傍線①が示す内容を十字で書き抜きなさい」
この問題の特徴は、「字数が指定されている事が多い」、という事です。
なので、記述問題の中では比較的簡単だと感じる問題でしょう。
確かに記述問題の中では正解率が高い方です。
だからこそ落とせない問題なのです。
これで落としてしまうと、他生徒と差がついてしまいます。
書き抜き・抜き出し問題以外の記述問題、例えば自由記述となると、正解率は低くなります。
この書き抜き・抜き出し問題は正解必須です。
それくらいの気持ちを持ってトレーニングに臨んでください。
この書き抜き問題、意外とミスしていませんか?
その際、解説には大体、「〇〇行に~と書かれているので正解は△△」のように書かれています。
それで、「そうかー、よく問題見なきゃね!」
で終わらせていませんか?
そんな事は解説を読めば誰でもわかる事です。
重要なのは
「どのようにしてその部分に注目できる確率を上げるか」
という事です。
なのに解説にはその事にはあまり触れられていません。
ただ「〇〇行に~と書かれているのでそこに着目する」くらい。
これは読解・記述問題全てに言える事ですが、
子供によって、文章の読み方や捉え方が異なるので、詳細には書けないのですよね。
お子様の記述問題を指導する際は、「正解のきっかけに注目できる、その確率を上げる探し方」を意識して教えてあげて下さい。
これは書き抜き問題にも様々なパターンがあり、そのパターンごとに異なるので、次回各問題パターンごとにご説明していきます。
ココがポイント
書き抜き・抜き出し問題は記述問題の入門。正解のきっかけに注目できる、その確率を上げる探し方をトレーニング
2指定字数にばかりとらわれてはダメ
さて書き抜き問題は字数が指定されている事が多いので、
指定された字数であるか、本文中の文章で数える作業があるかと思います。
もちろん必要な作業です。
しかし、生徒の中には書き抜き・抜き出し問題は
「指定字数ピッタリの語句を探すだけの問題だ」
と捉えている生徒も少なからずいます。
この場合、内容一致は後回しで、
とにかく指定字数っぽい語句をさっと確認し、数えて、合っていたらそれを答案用紙に書く生徒もいました。
例えば、理由を聞かれている問題で、「明日の弁当」のように名詞で答えていてはおかしいですよね。
でもたまにこれやっている生徒いるんですよ。
字数はあくまで最後の確認です。
まずは問題に沿った探し方が優先です。
その上で指定字数合わせをします。
もしお子様の答案用紙が、問題で問われている内容と全く異なる答え方で書き抜いている場合は、上記を確認してみて下さい。
書き抜き・抜き出し問題はパズル的な要素がありますが、あくまで読解問題です。
まずは問題で問われている事のパターンなどをしっかり選別し、その上で字数を合せるようにして下さい。
そのパターンや考え方については次回お話しします。
ココがポイント
字数合わせは最後の確認
3.書いた後に本文内容と答案用紙を確認する
このお話し、結構重要なのでよく読んでくださいね!
先にも述べましたが、書き抜き・抜き出し問題は字数が指定されている事が多いです。
なので、まずは
「文章に書いてあることをそのまま書き写す」
という事が必要なテクニックです。
「え?いやいやそんなこと当たり前でしょ。そんな事?」
と思った方もいらっしゃるでしょう。
でもこれ、意外とミスしています。
特にテストとなると時間との勝負です。
実際はお子様の頭の中、動作は次のようになっているでしょう。
① 問題を読む
➁ 答えを探す、
➂ 見つける、
➃ 答案用紙にそのまま書く。
これを急いで行っているのですよね。
ほとんどのお子様が、答えであろう箇所を見つけた後、一度頭に入れて答案用紙に書き写すと思います。
このとき、文章から目を離しますよね。
その一瞬のすきに、文章内容と頭に記憶されている文章が変わっている事があります。
でも本人は「写す」事をしているのだから、間違いはないと思い書き続けます。
そして時間の焦りもあり、ミスに気づかずすぐに次の問題に移る。
こういったミスが非常に多いです。
もし答案用紙に書いてある内容が、
「本文からしっかり書き抜いたはずなのに違っていた」
という場合は、
答案用紙に書いたら、最後に一度、本文内容と一致しているか確認する癖をつけるためのトレーニングを行いましょう。
演習する際に、「確認動作」を行わせて下さい。
それができていなければ、正解していても再度やり直しをさせましょう。
本番でミスが出るかもしれませんからね。
ココがポイント
書き写しミスを放っておくな
まとめ
いかがでしたでしょうか。
点数を取るためのテクニックを行う前に、必ずミスを起こさない為の基本的な事を徹底させて下さいね!
そして間違えても怒らずにその間違いを認めてから、課題を与えてトレーニングへと移りましょう!
次回は「書き抜き・抜き出し問題 パターン別テクニック」です。
ポイントまとめ
- 書き抜き・抜き出し問題は記述問題の入門。正解のきっかけに注目できる、その確率を上げる探し方をトレーニング
- 字数合わせは最後の確認
- 書き写しミスを放っておくな
-
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