「始めよう」と言った日はやるのに、数日すると…あれ??止まってしまう。
声をかければ動くけれど、自分からは…続かない。
そんな様子が続くと、
「また三日坊主か」と親も苦しくなりますよね。
でも、勉強が続かないことを、すぐに「やる気がない」「集中力がない」と決めつけなくて大丈夫です。
塾講師の経験を活かして言うと、
その子が続けやすい条件と、今の勉強の形が合っていないのかもしれません。
今回は、勉強が続かない子によくある三日坊主を整理しながら、原因と立て直し方を順番に見ていこうかなと思います。
後半では、「勉強は大切」と伝えても響きにくい理由と、
家庭で使いやすい言い換えまでまとめているので活用してみてください。
勉強が続かない子には、「パターン」があります。
まず見てほしいのは、「続かない」を性格ではなく、パターンで見ることです。
同じ三日坊主でも、パターンが違えば、見直すところも変わります。
| パターン | 家で見えやすい様子 | 背景にあること | 最初に見直したいこと |
|---|---|---|---|
| ① 最初だけ張り切って失速する型 | 初日に多くやるが、次の日から急に重くなる | 最初の量が重い | 量を半分以下にする |
| ② 1日抜けるとそのまま止まる型 | 勉強をしない日が1日あるとその後再開しにくくなる | 再開方法が決まっていない→中断を失敗と受けとり億劫になる | 昨日の半分だけ など再会ルールを決めておく |
| ③ できないと動かなくなる型 | 難しい問題で止まりやすい | 難度が高すぎる | 少しできる内容に戻す |
| ④ 勉強の意味が遠く、他のことに流される型 | ゲームや動画がすぐ勝つ | 勉強の価値が近く感じられない | 勉強の意味や価値を短く伝える |
① 最初だけ張り切って失速する型
この型は、本人にやる気がないというより、最初の入り方が重いことが多いです。
「今日は1時間やる」「プリントを全部終わらせる」と大きく始めると、初日はできても次の日が苦しくなります。
最初に直したいのは、気合いではなく量です。
「5分で終わる量」「3問で終わる量」まで下げると、続けやすさが変わります。
② 声をかけないと始まらない型
この型は、勉強が嫌いというより、いったん流れが切れると戻りにくい状態です。
習い事や外出、疲れなどでその日の家庭学習を飛ばしたあと、「明日からまたやればいい」ができず、
そのまま数日空いてしまいます。
この型では、休んだこと自体よりも、休んだあとにどう再開するかが決まっていないことが問題です。
最初に見直したいのは、休んだ翌日の再開の仕方です。
「次の日は1問だけ」「半分の量で再開する」など、再開のハードルを下げると戻りやすくなると思います。
③ できないと止まる型
少しつまずいただけで止まる子は、怠けているというより、失敗感が先に来ていることがあります。
「わからない」「できない」で止まる時間が長いと、次の日が重くなります。
この場合は、立て直しの最初に難しい内容を増やさない方がよいです。
前にできた内容、短く終わる内容に戻す方が、再開しやすくなります。
④ 勉強の意味が遠く、他のことに流される型
この型の方、とても多いのではないでしょうか…。
勉強が大切だと聞いてはいても、その言葉が本人の優先順位になっていません。
一方で、ゲームや動画は反応が早く、楽しさも近くにあります。
そのため、勉強が価値のないものというより、価値を感じる前に他のものに負けやすい状態になっています。
勉強の価値、伝えるのは非常に難しいですよね。
なかなか簡単に「〇〇です!」とはいい難いです。
ご家庭内でも価値観が異なりますし、お子様も日々成長しており、昨日言っていたことが今日は変わるなんてこともあるくらいですから。
後ほど大枠と言いますか、伝え方の例のようなものは挙げておりますが、あくまで参考として読んでください。
少なくとも、まずは今お子様が夢中になっていることにこちらからその価値に興味を持ってあげて、その内容と「勉強」とをうまく結びつけることができれば共感しやすいのではないでしょうか。
タイプは違っても、三日坊主の根っこは2つです
ここまで見てきた止まり方は違っても、根っこは大きく2つに分けられます。
1つ目は、勉強の価値が本人の優先順位になっていないことです。
2つ目は、わかっていても続けやすい形になっていないことです。
つまり、続かないのは集中力ややる気の問題だけではありません。
「なぜやるのか」が遠いままなのか、あるいは
「どう続けるか」の形が合っていないのか、
その両方を見る必要があります。
まずは、家庭でこんな様子がないかを見てみてください。
- 「また三日坊主」と言ってしまうことがある
- 子どもが自分から始める日は少ない
- 勉強の意味を聞かれると、将来の話ばかりになる
- 休んだ翌日に立て直しにくい
いくつか当てはまるなら、お子様の性格がああだこうだと言うより先に、考え方と条件の方を見直した方がよいです。
「勉強は大切」と言っても響きにくいのはなぜか
「勉強は大切」は間違っていません。
ただ、それだけでは子どもに届きにくいことがあります。
理由はシンプルで、子どもにとって勉強の価値は遠いからです。
「将来のため」「困らないため」「いい学校のため」と言われても、今の子には実感しにくいですよね。
だって黙って座っていてもご飯は出てくるし、布団は敷いてあるし、足りないものは買ってくれる。
何もしなくても生きていけますから。
言葉としては知っていても、自分の中の優先順位にはなりにくいのはあたり前で仕方のないことなのです。
ゲームや動画にはすぐ「反応」があります。
やったら返ってくる。楽しい!次が見える!
この近さはとても強いです。
それに対して勉強は、返りが遅いことが多いです。
少し頑張っても、すぐ大きく変わるわけではありません。
だから「楽しくすればよい」という話だけでは足りません。
勉強は、毎回楽しくなくても大丈夫です。
ただ、「やっても何も残らない」と感じる状態のままでは続きにくいです。
「やった分だけ少し自分に返ってきた」と感じられることが大切です。
小4〜中学生には、勉強の重要さをこう伝えると届きやすいです
ここで大事なのは、正しい言葉を長く話すことではありません。
子どもに近い言葉に直して伝えることです。
| よくある言い方 | 届きにくい理由 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 「将来困るよ」 | 遠くて実感しにくい。 | 「今これができると、明日の授業でつまづきにくいよ」 |
| 「いい学校に行けなくなるよ」 | 不安だけが先に立つ | 「前より1つ自分でできるところを増やそう。そうすれば2つめもできるよ」 |
| 「勉強は大切でしょ」 | 意味が広すぎる | 「すぐ楽しいわけじゃないけど、やった分は自分に残るよ」 |
小4〜小6なら、「前より自分でできることが増える」がわかりやすいです。
中学生なら、「止まる回数が減る」「自分で進められるところが増える」も届きやすいです。
★そして、ここでかなり大切なのが、少しできたあとに言葉で結び直すことです。【超重要】
たとえば、
「今日は自分でここまで進めたね」
「前より止まる回数が減ったね」
「こういうのが増えると、勉強が少し軽くなるよ」
この順番です。
先に長く語るより、できたあとに短く結び直す方が伝わりやすいです。
理解を「続ける行動」に変えるために、家庭で見直したいこと
勉強の価値を少し受け取れても、それだけでは続きません。
行動に変わるには、家庭での形も大切です。
始めるきっかけを固定する
「時間があったらやる」では、始まりにくいです。
おすすめは、毎日同じ流れの中に小さく入れることです。
たとえば、
- 帰宅後に手を洗ったら1問だけ
- 夕食前に5分だけ
のように、最初の一歩を固定します。
終わりを少なくはっきりさせる(わかりやすくする)
始まりだけでなく、終わりも大事です。
終わりが見えないと、子どもは重く感じやすいです。
たとえば、
- 3問で終わり
- 丸つけまでで終わり
- 漢字2つ書けたら終わり
このくらい少なくて大丈夫です。
休んだ翌日に再開やすくする
三日坊主を悪化させるのは、
休んだことそのものより、
休んだあとに再開できないことです。
ですので、休んだ日の扱いを先に決めておくと楽になります。
- できなかった次の日は半分で再開する
- 1問だけでもやれば戻れたことにする
このルールがあると、全部だめになりにくいです。
親は結果より「始められたか」を評価してあげる
ここで結果ばかり見ると、子どもはまた重くなります。
最初は「始められた」「再開できた」を評価してあげる方が、流れは変わりやすいです。
「全部終わった?」ではなく、
- 「今日は始められたね」
- 「昨日休んだけど戻れたね」
この声かけの方が、次につながりやすいです。
三日坊主を立て直すときの1週間の進め方
最後に、家庭で試しやすい1週間の進め方をまとめます。
1日目:止まり方を見分ける
まずは「うちの子はどの型か」を決めます。
ここで性格の話にしすぎないことが大切です。
2〜3日目:量と難度を下げる
最初は物足りないくらいで十分です。
「これならできそう」というところまで下げてください。
4〜5日目:始まりと終わりを固定する
始める合図を1つ、終わりの目安を1つ決めます。
毎日同じ形にすると、入り方が軽くなります。
6日目:休んでも戻れたら合格にする
毎日完璧に続けるより、止まっても再開できる方が大切です。
再開できたことを、しっかり評価してあげてください。
7日目:続きやすかった条件を短く振り返る【重要】
- 何分くらいなら軽かったか
- どの時間なら始めやすかったか
- どんな声かけなら重くなりにくかったか
これを短く残すだけでも、次の週が少し変わります。【重要】
まとめ
勉強が続かないとき、
親としてはつい「やる気がないのかな」「集中力がないのかな」と考えてしまいますよね。
でも実際には、三日坊主は欠点というより、再開できずに苦しんでいるサインであることが多いです。
大切なのは、
- 勉強の価値が本人に近い言葉になっているか
- 続けやすい形になっているか
この2つを一緒に見てあげることです。
親ができるのは、強く押すことより、意味を短く言い換えて、始めやすい形にすることだと思います。
今日一つだけ直すなら、まずは「再開するきっかけ」を1つ決めてください。
そのうえで、「終わりは3問まで」のように小さく区切ると、立て直しやすくなります。
次に読むべき記事
学習習慣全体の位置づけを見直したいときは→「学習習慣・環境 完全ガイド(格差を広げない家庭設計) P5」
「続かない」を家庭学習全体の中で整理し直せます。今の悩みがどこにあるのかを見つけやすくなります。
〈執筆中〉
親の関わり方を見直したいときは→「親ができる習慣化支援 C24」
声かけや受け止め方を見直し、三日坊主を悪化させやすい関わりを減らせます。
https://kategakublog.com/c24-parents-can-habit-building-support/
止まった理由を記録して立て直したいときは→「モチベーション管理表 SL14」
「続かなかった」を感覚で終わらせず、止まりやすい日や条件を見える形で残せます。
〈制作中〉