こんにちは。
現役の塾教室長兼講師のトトです。
講師歴は10年になります。
「国語 記述問題の教え方-初心者編」の第2回目となります。
今日からテクニック的な事をご案内します。
こちらがまだの方は一読いただくと助かります。
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国語の読解・記述を教える際に気を付けるべきポイント【国語 記述問題の教え方-初心者編①】
こんにちは。 現役の塾教室長兼講師のトトです。 講師歴は10年になります。 今回は国語の読解問題、やっかいですよね。 漢字や語句問題はなんとか知識(暗記)で補えても、 「読解は水物」だと ...
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さて今回は「文末表現」の注意点です。
これは記述問題での基本として押さえなければならないテクニックです。
記述問題が苦手なお子様はまずはここから始めましょう。
step
1文末表現とは
step
2文末表現を完璧にする(トレーニング方法)
step
3書いた後に問題内容と答案用紙を確認する
では一つ一つ見ていきましょう
1.文末表現とは
文末表現とは何か、と言いますと、
文末表現とは
「傍線部①でAさんが悲しくなった理由を十四字で書き抜きなさい。」
という問いに対して、
「BがCの悪口を言っていたから」
という答えがあったとします。
このとき、
「理由」を聞かれているのだから
「~だから」
や
「~なので」
と答えますよね。
「理由(なぜですか)」に合せて答えを「~だから」とする。
これを「文末表現を合せる」と言います。
この文末表現がなぜ重要かというと、
何百字とある問題文章のうち、問題に対する答えを考えるとき、内容を考慮せず選択する場合、その答えはたくさん存在します。
しかし文末表現を合わせた答えを探すように見ると
その答えとなるかもしれない数は絞られ、かなり探しやすくなりませんか。
それでも内容が全く別の答えを記述する生徒もいますが、
それでも何も考えずに探す事と比べれば、正解率はぐっと高くなります。
文末表現を合わせる事がいかに重要であるか、がおわかりいただけたかと思います。
ただ、ここまでは「そんな事知ってるよ、当たり前でしょ?」
とおっしゃる方も多いかと思います。
本題はココからです。
この文末表現、「完璧」にできていますか?
もしくは文末表現を合わせるだけのトレーニング、していますか。
これ、「注意する」「注意している」だけではダメです。
いつでもどんな時でも「合わせられる」ようにならなくてはいけません。
様々な記述問題パターンがありますが、
全ての記述式問題で基本中の基本であり、最重要事項です。
成績が良い生徒でもときに間違うことがあります。
いくら注意しても足りないくらいなのです。
ココがポイント
2.文末表現を完璧にする(トレーニング方法)
トレーニングはどうするのかといいますと、
文末表現トレーニング方法
①問題集の文末表現が指定されている記述問題ばかりを行います。
(最初は書き抜き問題に絞ると取り組みやすいかと思います。)
②各問題の設問を読んだ後、問題用紙にどのような文末表現で答えるのかを書き込みます
③その内容に合わせて答えを探します。
そして保護者様がチェックする内容はただ一つ、
「文末表現の選択が正しいか正しくなのか」
これだけです。
内容が合っている、合っていないは、読解力的な内容でもあるのでひとまず置いておきましょう。
これができていれば「褒める」
本当にただそれだけです。
量や回数については、苦手な初心者さんの場合は、5~10題を毎日続ければ、3週間ほどで定着するかと思います。
模試や学校のテストでミスが見つかるたびにこのトレーニングを入れましょう。
ココがポイント
※文末表現のリストを記事最後に載せています。よければお子様の指導の際にご利用ください。
3.書いた後に本文内容と答案用紙を確認する
さて、しっかりトレーニングをし、答案用紙に答えを書いたら、
「問題内容と答案用紙に書いたこと」が文末表現が合っているかどうか
を確認するクセをつけさせてください。
何度も言いますが、気を付けていてもうっかりミスする事があるのが文末表現です。
どれだけトレーニングを積んでも、本番では緊張して間違う事も多々あります。
ミスに気付くための予防線も張っておきましょう(笑)。
これは普段の学習ではミスがないのに、模試などでミスが多い時に行うと効果的だと思います。
ココがポイント
まとめ
さていかがでしたでしょうか。
文末表現のトレーニングがいかに重要かということがご理解いただけたかと思います。
また、文末表現に合わせて探せば結構早く正確に解く事ができます。
しかしそれだけに、ミスをすると他生徒との差は開いてしまいます。
いろいろ書きましたが基本な上に文末表現は最重要です!
(何回言うねん!)
トレーニングの際は、できたことを精一杯褒めてあげてくださいね!
ポイントまとめ
- 文末表現は答えを探すときに有効!
- 文末表現は意外と手抜きしがち。完璧を目指してトレーニングを!
- 念の為答案用紙に書いた後は問題文を確認する
ではおまけです。
「文末表現一覧表」
文末表現一覧表
○○は何ですか:「~(名詞のみ)」
どのようなことですか:「~なこと」
どのようなものですか:「~なもの、~名詞のみ」
どんな気持ちですか:「~な気持ち」
誰がそうしたのですか:「~(人名)」
どのようなイメージですか:「~なイメージ」
どのようなときですか:「~な(の)とき」
いつですか:「~(時期)」
どこですか:「~(場所)」
どうしてですか:「~だから」「~なので」「~の為」
なぜですか:「~だから」「~なので」「~の為」
理由を述べよ:「~だから」「~なので」「~の為」
※他にも無数にありますが、よく見る問題例です。
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