定期テストは「点数をつけられるイベント」ではなく、次の点数を上げるための診断です。
そのために必要なのは、「相手(テスト)と 己(自分の得意・苦手)」を正確に知ること。
ここを外すと、復習は「反省した気分」で終わり、次回の定期テストもまた同じことの繰り返しとなります。
この記事でわかること
- テスト後にやるべき復習の手順(確認→分別→分析→改善→習慣→目標)
- 「正解した問題もチェックする」理由とやり方
- 原因別トレーニング(ミス・時間不足・暗記不足など)の作り方
- 次回のテスト対策につながる“出題のクセ”の残し方
まずは頑張ったことを認める
点数が悪くても、しっかりテスト勉強をやりきれなかったとしても、まずは無事テストを終えたことに対してお疲れ様という気持ちで「よく頑張ったね」と労ってあげてください。
これを怠ると、これからの振り返り・次回の定期テストへの作戦会議が全く機能しなくなります。
前回も振り返りと計画を立てて臨んでいた場合は
この記事の通りに計画を立てて実行していれば、必ず「できたこと」があるはずです。
まずはそこを盛大にほめてください。点数はあとです。
そのため、記事の終盤にも触れていますが、次の定期テストまでの課題に「できること」を必ず盛り込んでください。
復習とは「確認 → 分別 → 分析 → トレーニング化 → 習慣化 → 目標共有」
テスト後の復習は、ノートをきれいに作ることではありません。
次回の点数を上げるための作戦会議です。やることは6つだけ。
- 問題構成を確認する(確認作業)
- できた/できないを分ける(分別作業)
- なぜそうなったか原因を特定する(分析作業)
- 原因に合わせたトレーニングを作る(改善作業)
- 毎日やる仕組みにする(習慣化)
- 次回の目標を決め、見える場所に置く(目標共有)
順番通りに確認していくと、次回への課題が抽出しやすいと思います。
1)相手(テスト)と己(自分)を知る:まず“思い込み”を捨てる
よくある言い方に「ケアレスミスが多かった」があります。
でも、この言葉は便利すぎて危険です。
ケアレスミスって「よくわかっていないミス」なんです。
よく考えてください。例えば簡単な引き算で繰り下がりのミスをした。これって本当に笑えるようなミスですか。中学生で引き算間違えているのですよ。難しい問題で間違えるよりも重大なことじゃないですか?
またこれは理科や社会に多いのですが、その正解している記号問題、「たまたま正解した」んじゃないですか。
正解もしっかり確認し、本当に理解して正解している問題を確認してください。
- 本当に“不注意”なのか?(理解不足や間違ったクセを単なる不注意扱いにしていないか)
- 本当に“正解”なのか?(勘で正解したことを実力扱いしていないか)
- 本当に“時間不足”なのか?(読むのが遅いのか、解くのが遅いのか、ボーッとするクセが発動していないか)
厳しい言い方をしますが、感覚・運・言い訳を排除して、答案を材料として見てください。
正直見えている〇とか✖とかどうでもいいです(これは次回の定期テストのための材料集めですから)
2)問題構成を確認する【確認作業】(10〜15分)
やること:大問ごとに「単元・形式・量」をメモする
大問ごとに、次の3点をチェックします。
- 単元:どの単元が何点分出たか
- 問題形式:用語/計算/記述/選択/作図/資料読み取り など
- 量:問題数・ページ数・記述の行数・計算の桁数・資料の数 など
最後に、その教科の出題のクセを一言で残します。これが次回の武器です。
例:数学の出題のクセ(よくあるパターン)
- 大問1:計算が多い(配点は低めでも落とすと痛い)
- 大問2:文章題が2問(式を立てる力が必要)
- 大問3:関数は必ず出る(グラフ+文章)
- 大問4:図形の証明が1題(部分点が出やすい)
例:理科・社会の出題のクセ(よくあるパターン)
- 用語暗記だけでなく、資料・グラフ・表の読み取りが多い
- 記述は「理由を説明させる」「比較させる」が定番
- 社会は「年代」「地域」「因果関係」が絡むと失点しやすい
この“クセ”を把握すると、次回の勉強は「全部やる」から「当てに行く」に変わります。
3)間違えた箇所と正解した箇所も確認【分別作業】
重要:正解=実力とは限らない(ここが一番差がつく)
テスト後に「間違い直しだけ」する人が多いですが、点数が伸びない原因になりやすいです。
なぜなら、正解に混ざっている「まぐれ正解」を放置してしまうから。
- 「なんとなく選んだ」「勘で合った」→ 実質“できない”
- 「途中があやしい」「説明できない」→ 次回は落とす確率が高い
おすすめ:4分類(答案に記号を書き込む)
- ✅ A:自力でできた(再演習は少なめでOK)
- △ B:できたが不安(たまたま/途中が怪しい/説明できない)
- ❌ C:ミスで落とした(理解はあるが手順・注意が雑)
- ☑️ D:そもそも解けない(理解不足・未習得)
この分類をすると、次にやるべき勉強が“見える化”されます。
事例:英語で70点台が止まる生徒
選択問題が多いテストで、勘で正解が混ざっていた。
B分類を放置していたため、次回は同じタイプで失点。
→ Bを「根拠を言えるまで」やり直したら、次回は80点台に乗った。
こんな感じです。
4)なぜ間違えたか、解けなかったかを考える【分析作業】
原因は多そうに見えて、だいたい次の3つに収束します。
原因①:そもそも理解できていない(学習量不足)
- 公式や語句を覚えていない
- 解き方の型が頭に入っていない
- 似た問題を解いた回数が少ない
原因②:雑(焦りすぎ)
- 計算が飛ぶ、途中式が省略される
- 問題文の条件を読み落とす
- 漢字・単位・符号などの“詰め”が甘い
原因③:時間が足りない(配分ミス)
- 読むのが遅い
- 解き方で迷う時間が長い
- 見直しの時間がゼロ
※「時間が足りない」は言い訳になりやすいので、必ずこう聞きます。
『どの大問で、何に時間を取られた?』
ここまで言語化できないなら、原因は別にある可能性が高いです。
5)原因に基づいたトレーニングが必要【改善作業】
ここからが「点数を上げる復習」です。
やることは簡単で、原因→対策を1対1で結びつけるだけ。
A)途中式が雑でミスが多い → 「丁寧に書くトレーニング」
- 1問だけでいいので、途中式を行ごとに書く
- 計算は「=」で縦にそろえる
- 途中で暗算に逃げない(暗算はミスの温床)
事例(数学):
80点→90点を狙う生徒が、計算ミスで8点落としていた。
1日10分「途中式を丁寧に書く」を2週間続けたら、ミスが半減。
結果、見直しも早くなり、次のテストで点が上がった。
B)問題文を読めていない → 「条件チェックの型」
- 条件に下線(数値・単位・条件語:以上/未満/それぞれ/少なくとも など)
- 「何が分かっていて、何を求めるか」を1行で書いてから解く
- 記述は「結論→理由→具体」で型を固定する
事例(国語・理科の記述):
理由説明で「何となく書く」癖があると部分点が取れない。
型を決めるだけで、同じ理解でも点が上がる。
C)時間が足りない → 「制限時間つきトレーニング」
- 1問でもOK、3分/5分で区切って解く
- 時間内に終わらなければ、解き方を確認して同じ問題を翌日もう一度
- 解く順番も決める(得点源→難問の順)
ポイントは、速く解くより「迷う時間」を減らすことです。
D)暗記が足りない(英単語・理社用語) → 「回転数を増やす」
- 例:1日5語だったなら、10語にして2周
- 覚え方は「見て→隠して→言う(or 書く)」のセット
- 3日後・7日後に必ず再テスト(忘れる前提で回す)
事例(英語):
単語が弱いと長文が読めない。読めないと内容が分からない。
結果、本文以前で詰まる。
→ 単語だけを2周回したら、読むスピードが上がり、長文の正答率も上がった。
E)「できたが不安(B)」が多い → 「説明できるまで口頭チェック」
- 正解した問題を、解法を口で説明してみる(30秒でOK)
- 説明できなければ、次回は落とす可能性が高い
- Bは「できる」に昇格させるまで放置しない
6)毎日の習慣にすることが重要(1回の解き直しで終わらない)
復習の失敗パターンはこれです。
- 返却日に解き直し→満足
- 1週間後には同じミスをもう一度する
改善トレーニングは、毎日が最低条件です。
ただし、長時間は不要。続かなければ意味がありません。
おすすめ:毎日15分の「復習タイム」
- 平日:15分(短くてOK)
- 休日:30分(余裕があるなら)
やる内容は、上で作ったトレーニングだけ。
あれこれ手を出さず、同じ型を繰り返して“自動化”させます。
習慣化のコツ(続かない人ほど効果あり)
- 時間を固定する(例:夕食後すぐ、風呂の前など)
- 机に教材を出しっぱなしにする(準備の手間を消す)
- 親が「今日の15分やった?」と“確認だけ”する(説教は逆効果)
7)次回のテストの目標を決める(目標共有)
目標は「点数」だけだと弱いです。行動目標をセットにします。
目標の作り方(おすすめ)
- 点数目標:数学80→88点
- 行動目標(3つまで):
- 計算問題は途中式を必ず書く
- 週3回、3分制限で関数を解く
- 英単語は1日10語×2周
「点数」だけではなくて、やり切れば「できる」ことを必ず盛り込むこと
これをしなければ、テストが返ってきたときに「ほめること」がない状況になる可能性があります。絶対に盛り込んでください!
重要:目標は“共有し続ける”
- 毎日口にする(自分・親)
- 目に入る場所に貼る(机/ノート表紙/スマホのロック画面)
- 次回のテスト勉強開始日に、前回の反省を最初に見る
「反省した気」になって終わるのが一番もったいないので、
次回のスタート地点に必ず置くのが勝ちパターンです。
すぐ使える:テスト復習チェックシート(コピペ用)
① 出題のクセ(確認)
- 教科:
- 大問ごとの単元:
- 形式(計算/記述/選択など):
- 量(問題数・記述量):
- 出題のクセ(次回に向けて一言):
② 分類(分別)
- A(自力でできた):
- B(できたが不安):
- C(ミスで落とした):
- D(そもそも解けない):
③ 原因(分析)
- 理解不足:
- 雑/焦り:
- 時間不足(どこで何に時間?):
④ トレーニング(改善)
- 毎日やること(15分):
- 週3回やること:
- 週1回チェックすること:
⑤ 次回目標(共有)
- 点数目標:
- 行動目標(3つまで):
よくある失敗(これを避ければ伸びる)
- 間違いだけ直して、正解を放置する(まぐれが残る)
- 「ケアレスミス」で片付けて、原因が曖昧なまま
- 反省はしたのに、次回の勉強開始時に見返さない
- トレーニングが“気分”で、習慣化されない
まとめ
- 点数を上げる復習は、相手(テスト)と 己(自分)を知ることから始まる
- 復習は「確認→分別→分析→改善→習慣→目標共有」の順番がすべて
- 正解した問題の検証(まぐれ正解の排除)が、次の定期テスト点数の向上に必要【見落としがち】
- 1回の解き直しで終わらせず、毎日の短時間トレーニングに落とし込む
次に読むべき記事
復習で弱点が見えた。次は「次回テストまでの計画」に落とし込みたいときは→「テスト前計画の立て方(C12)」
弱点を「いつ・何を・どれだけ」に変換して、次のテスト勉強のスタートが迷わなくなります。
https://kategakublog.com/c12-test-before-plan-how-to/
復習はやった。次は「テスト期間の勉強の順番」を全体で整えたいときは→「〖中学生〗定期テスト 勉強法(C11)」
提出物・計画・演習・過去問まで、“点数が上がる流れ”でやる順番を作れます。
https://kategakublog.com/c11-periodic-test-study-method/
原因が「暗記の定着不足」だった。次は「暗記の回し方」を変えたいときは→「暗記効率化テクニック〖10分暗記法〗(C13)」
“覚えたつもり”を防いで、短時間で回して定着させるやり方に変えられます。
https://kategakublog.com/c13-memorization-efficiency-techniques/